msksgm’s blog

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Webエンジニアです。日々の勉強記録、技術書感想、美術観賞感想を投稿します。

「エクストリームプログラミング」感想

概要

エクストリームプログラミング」を読みました。 「前提(目的、前提知識)」「読了時間」「感想」「次に関連で勉強すること」「まとめ」を記述します。

前提

目的

主な理由は以下です。

  • 開発体験(DX)を向上させる方法を考えていた。そのような状況のとき、さまざまな書籍でアジャイルが勧められるため、アジャイルになるための 1 つの実践方法であるエクストリームプログラミング(XP)を学びたくなった
  • 技術書界隈の聖書(と個人的に呼んでいる本)は、分厚くて難解な本が多いが、本書は薄く読みやすそうだった
  • 好きな技術書の 1 つである「リファクタリング第 2 版」と「現場で役立つシステム設計の原則」で紹介されていた
  • 著者が「テスト駆動開発」の著者である Kent Beck なので気になっていた

前提知識

アジャイルに関係する本でいえば以下の本を読んでいました。

  • カイゼン・ジャーニー」
  • 「エンジニアリング組織論への招待」
  • その他

読了時間

1 日 30~45 分で、4 日間程度で読み切りました。

感想

XP の聖書ということもあり、XP について過不足なく紹介されていると思いました。 本書を読んだ上で、インターネットの記事を読むと説明が不足している記事が多いと思ったので、XP を実践する際にはこの本をおすすめします。

本書のよかった点は 3 つあります。
1 つ目は最初に述べた通り、過不足なく XP について解説されていることです。XP が大事にする 5 つの価値(コミュニケーション、シンプリシティ、フィードバック、勇気、リスペクト)や原則、プラクティス(主要プラクティス、導出プラクティス)が紹介されます。冗長な説明でもなければ、わかりづらいわけでもなかったので初めて読む書籍としても振り返るための書籍としても十分だと思いました。
2 つ目は、日本語訳がわかりやすく、ページ数も薄いことです。冒頭にも述べた通り、このような本は分厚く難解なイメージが多かったのですが、本書は非常に読みやすく、薄いので振り返りやすいです。「テスト駆動開発」もそうですが、Kent Beck の本は日本語訳が素晴らしく(元の文章もわかりやすい可能性があります)、積極的に周囲に勧められると思いました。
3 つ目はスクラムを紹介する書籍と比較して薄くまとまっていることです。スクラムフレームワーク側が用意している用語や、やることが多いため分厚くなりがちですが、本書は 150 ページぐらいで収まっているため、読みやすく導入しやすそうだと思いました。ただ、読み手に決めることが多そうだとも思いました。ここらへんは単純に比較できるものでもないので、完全に個人的な意見です。

読んでいる途中で XP に関する勉強会が開かれており、YouTube に動画も残っていました。 発表者は 2 人(発表者の 1 人目は翻訳者の角さん)とも XP に対する知見が深く、本書の抽象的な部分を噛み砕いて実践例で紹介してくれるので、非常にわかりやすかったです。 読む前(または途中)に一度見て、XP に大枠を知った後に本書を読み、読了後、動画をもう一度見ると理解が深まりました。 なので以下の動画は非常におすすめします。

www.youtube.com

次に関連で勉強すること

組織論関連の本やアジャイルの本を読んだり読み直したりする予定です。 具体的には以下です。

  • 「エンジニアリング組織論への招待」
  • 「SCRUM BOOT CAMP
  • 「Lean と DevOps の科学」
  • 「Clean Agile

他には、自分のチームで XP を導入するために以下のことを実践しました。 XP はチームの課題を解決するためのメソッドだと思ったで、継続して導入に取り組んでいきます。

  • XP の 5 つの価値を達成するためにはどのようなことをすればいいのか、どんな状態になればいいのか書き出した
  • ラクティス(主要プラクティス、導出プラクティス)はどれから組み込めばいいのか共有するための資料を作成した

まとめ

  • XP に関する聖書の本だったので読んだ
  • XP について過不足なく解説されており、XP に対して知見を深められた
  • ページが薄く日本語訳もわかりやすいので、読むハードルが低かった。積極的にチームメンバーにおすすめしたいと思った
  • インターネットの記事だと説明不足な部分がおおいので、本書を読むべきだと思った。ただ、勉強会の動画は非常に参考になった
  • 振り返りやすいので、早速チームに導入しようと思った