「Connections―海を越える憧れ、日本とフランスの 150 年」にいってきました.
概要
Connections は,ポーラ美術館の展示会です. 大きなテーマは日本とフランスが相互与えたの影響を受けた作品を展示しています. 期間は 19 世紀から 20 世紀の 150 年間です. ゴッホ,モネ,黒田清輝などの作品が展示されています.
感想
最初は日本の浮世絵から始まり,それに影響を受けたゴッホらの作品が展示されています.
ゴッホは浮世絵に影が描かれていないことから,日本の日差しが強いと勘違いしていたとか.
そんなゴッホは日本に対して幻想を持ち,独自の世界観の絵を描きました.
ゴッホの死後,今度はそれらに影響を受けた日本人たちがゴッホの書き方や作品そのもを真似た油絵を作ります.
情報伝達技術が現在ほどない時代に,これほどまでに影響を与え合ったことが驚きでした.
このようにして,日本がフランスへ,フランスが日本へ与えた影響を続々と展示しています.
日本美術の歴史において重要な人物の 1 人である黒田清輝もラファエル・コランの「眠り」を真似た,「野辺」という作品を作っており展示されています,
裸婦の特徴をどのように捉えたのか,日本人とフランス人の感性の違いを絵画で感じることができます.
それら二つの違いを特に感じるのは明暗と色彩の表現でした.
果物の色の捉え方,夜景の捉え方を真似して作っているはずなのに明らかに特徴の違いが生まれています.
フランスと日本の違いに与えた影響だけでなく,描き方そのものの違いを実感することができました.
まとめ
ポーラ美術館は箱根にあります.
所要時間は二時間ほどでした.
全体を通して,抽象的な作品が少なくとてもみやすかったです.
特に,二つの似た作品を比べると作家が何を強調したかったのか,より一層考えやすくなり,作品に対する印象が深まる展示会でした.