2 月 27 日に横浜美術館で開催されている,「トライアローグ」にいってきました.
概要
トライアローグは,横浜美術館,愛知美術館,富山美術館が共催のコレクション展です.
3つの美術館が,コレクションを持ち寄り,横浜美術館では 2020 年 11 月 14 日(土)から 2021 年 2 月 28 日(日)まで開催されます.
テーマは 1900 年代,20 世紀のアートが展示されています.
1900 年代初頭のピカソをはじめとした画家の説明から始まり,第二次世界大戦が与えた影響,そして近代アートの三部作で展示されています.
感想
「ブルーピリオド」の作者,山口つばさ先生が画集に関与しているとのことから観に行きました.
「トライアローグ」に行ったのは2回目です.1回目は 2020 年の 11 月に行きました.
横浜美術館は「トライアローグ」が終了したら二年間に及ぶ改修工事が始まります.
そのせいか,とても混んでいました.
1回目と2回目の大きな違いはスマホで解説が見れるところですね.
すでに画集を購入したので利用はしませんでしたが,抽象的な作品が多いので初見の方には有効活用できそうです.
他の美術館(愛知美術館,富山美術館)では最初から導入されていそうですね.
展示の一番最初はピカソの絵から始まります.
ピカソといえば抽象画が有名ですが,活動初期は比較的普通の絵を描いていました.
その後,彼の心情とともに徐々に有名な抽象画を描くようになったことがわかります.
その後は,ピカソの影響を受けた抽象画が続きます.
絵画だけでなく,1900 年代の有名なオブジェも展示されているのが「トライアローグ」の特徴です.
作品名とオブジェの関連性を考えるのも一つの楽しみ方でした.
次に 1930 年以降の作品が展示されています.
第二次世界大戦の影響を受けた製作者による作品になります.
ここでは「トライアローグ」の目玉の一つである,「王様の美術館」が展示されています.
「王様の美術館」を観てストーリーを考え投稿するコンテストが実施され,今はその入賞が紹介されています.
ここで,特に気になったのは,「ポール・デルヴォー」の作品でした.
「ポール・デルヴォー」の作品は,3つ展示されています.
作品の特徴は,「汽車」,「神殿」といった時代が異なるモチーフに加えて「裸婦」という本来そこにいないはずの人物が描かれていることです.
まるで白昼夢のような構図の油彩に惹かれました.
もう一つ気になったのは,「サム・フランシス」の作品でした.
「サム・フランシス」の作品も,2つ展示されています.
「消失に向かう地点の青」の色彩が美しいです.
最後に 1960 年以降の作品が展示されています.
これ以降は絵に限らず,オブジェや写真なども多いです.
ニューヨークを中心に多様化が進んだとのことです.
最後の作品「哲学者の誤り」はニーチェの言葉を石板に印刷するという斬新でメッセージ性の強い作品でした.
まとめ
3つの美術館が共催の「トライアローグ」,
作品数も芸術分野も幅広い内容となっています.
普段みないような芸術作品や作風も取り上げており,とても勉強になりました.
年代別に分けて展示されているので,時代の傾向もわかりやすくて良かったです.
今まで,触れることのなかった作品も好きになるかもしれせん
所要時間は二時間ほどでした.
画集に掲載されている,山口つばさ先生が執筆したブルーピリオドのおまけ漫画もおすすめです.