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Webエンジニアです。日々の勉強記録、技術書感想、美術観賞感想を投稿します。

「天才を殺す凡人」感想

「天才を殺す凡人」[北野唯我 (著) , 2019]を読みました。

有名なビジネス書であったこと、エンジニア書籍大賞のビジネス書部門にも選ばれていたことから読むことにしました。

感想

本書は、小説形式で、主人公と喋る犬のケンを中心として、天才がどのようにして会社を去っていくのかを、「天才」、「凡人」、「秀才」という3つの要素から解説していきます。

天才は創造性、秀才は再現性、凡人は共感性というそれぞれの特徴をもち、それらは企業の適切なフェーズにおいて大きな力を持つこと、天才は拡大フェーズにおいて役割を失い会社から追い出されること、天才、秀才、凡人は橋渡しとなるアンバサダーがいること、凡人は「共感性の神」と呼ばれる人がいることなどといった事例を、ストーリーを読み進めながら納得したり、自分の過去の経験から共感したりして読むことができます。

この本で得られる知識はページ数の割には内容は薄いです。だから、YouTube やブログなどで、解説系の動画やブログが散見されるのかもしれません。 ストーリーパートが 200 ページほどありますが、最後の 10 ページでまとめられているので、この本で得られる知識は、最後の部分だけを読めば十分です。 ただ、ストーリパートによって著者が実践的に伝えようとしていることから、ストーリーパートで理解しやすい人、共感を持ちやすい人、例えば「THE GOAL」、「嫌われる勇気」、「カイゼン・ジャーニー」などが合う人にはおすすめできます。 個人的には、ご都合主義のストーリー形式を用いたビジネス書は一長一短あると思うのですが、この本の結末の主人公の選択はこじつけすぎなくてよかったです。