「UNIX という考え方―その設計思想と哲学」[Mike Gancarz (著), 2001]を読みました。
感想について記述していきます。
感想
著名なエンジニア系ビジネス書の一つです。
この本は、以下の9つの UNIX の定理の解説がおこなわれるように構成が進んでいきます。
- スモール・イズ・ビューティフル
- 一つのプログラムには一つのことをうまくやらせる
- できるだけ早く試作する
- 効率より移植性を優先する
- 数値データは ASCII フラットファイルに保存する
- ソフトウェアを梃子として使う
- シェルスクリプトによって梃子の効果と移植性を高める
- 過度の対話的インタフェースを避ける
- すべてのプログラムをフィルタとして設計する
本書は 2001 年にも出版されたにもかかわらず、今でも納得できるような定理について解説をしてくれています。
また、合計 148 ページと技術同人誌のように短いのでさくっと読めることに加えて、和訳も独特な言い回しがないので読みやすかったです。
内容はタイトルの通り、UNIX のことだけなので、まったく知らない状態よりは、MacOS または Linux OS でコマンドの操作やシェルスクリプトもなんとなくわかっておくとより一層理解が深まると思います。
一番最後の第9章だけ、歴史的な背景がを知ってないと話の内容がわからなさそうです。
まとめると、UNIX の 9 つの原理について簡潔にまとめられた本です。今なお適用できる考え方になっているので気になっている人は是非購入してみてください。