概要
SRE の探求を読みました。 感想を書きます。
前提
目的
本書を読んだ背景は以下です。
- 2023年10月〜12月の目標の注力分野の 1 つに SRE・DevOps を掲げていた
- SRE の探求は SRE を学ぶための書籍の 1 つとして挙げていた
事前知識
業務で SRE チームや関連の領域に所属しておらず、自社開発企業のプロダクト開発エンジニアとして働いています。 SRE は業務外の範囲で知見を深めており、学んだことを業務に導入したりしています。 直近では、ポストモーテムの作成文化、SLO の考え方の導入、モニタリング・オブザーバビリティについての基礎知識の共有といったことを行いました。
SRE 関連の書籍は以下を読んでいました。
DevOps 関連で言えば以下の書籍を読んでいました。
他にもSRE NEXT 2023 に参加することで、SRE の日本企業の事例も学びました。 当時の参加感想は以下の記事にまとめました。
読了時間
個人的に勉強会を開催し、以下の日程で読み進めていました。 全 8 回で、準備に約 4 時間かけて、当日の勉強会では 1 ~ 2 時間で行いました。 そのため、合計所要時間は約 44 時間程度で読み切りました。
No. | 日付 | 章 |
---|---|---|
1 | 2023/10/31 | 第 Ⅰ 部 1 章 ~ 6 章 |
2 | 2023/11/07 | 7 章~ 9 章 |
3 | 2023/11/14 | 10 章 ~ 13 章 |
4 | 2023/11/21 | 第 Ⅱ 部 14 章 ~ 18 章 |
5 | 2023/11/28 | 第 Ⅲ 部 19 章 ~ 22 章 |
6 | 2023/12/05 | 23 章 ~ 26 章 |
7 | 2023/12/12 | 第 IV 部 27 章 ~ 29 章 |
8 | 2023/12/20 | 30 章 ~ 33 章 |
本書を読み進めるにあたって、SRE 本、 SLO 本、ワークブックをすでに読み切っていました。 そのため、説明が重複している領域は比較的読み進めやすかったです。
感想
SRE 本とワークブックと比較して具体例が多く、それが良かった点と難解だった点の両方があると思いました。 SRE の理論を実践した具体例が非常に参考になりつつも、具体例すぎたりポジショントークを感じられたりと参考にしづらい点も多くありました。
良かった点
良かった点は、Google 社以外の SRE の具体的な実践と、原則の考え方についてまとめられていたことです。 SRE 本とワークブックはどうしても、Google の具体的すぎる事例が頭に入ってきづらい部分がありました。 SRE の探求は、海外の会社において取り組んだ事例が記載されており、比較的わかりやすく読み進めることができました。 原則やマインドセットについても同様にあらためてわかりやすく説明されている部分が多かったです。
しかし、これらはあくまで書籍にまとめられたものの話です。 最近では、SRE NEXT 2023で日本企業の事例が説明されているので、より身近なものを知りたければお勧めします。
難解だった点
難解だった点は、逆に具体的すぎて背景がわかりづらい部分も多かったことです。 具体的には以下が挙げられます。
- 海外の大企業が独自に実践した例
- インタビュー形式の内容
- 個人的にはまだ関わりが薄い職務内容(採用など)
これらの部分は、読み進めるのが難しく、ほとんど飛ばしてしまいました。 ジャンル分けはされているものの、全体を通して一貫した内容でないので、勉強会の際には読む場所をある程度絞ることをお勧めします。
次に関連で勉強すること
引き続き SRE 関連の書籍を読み進めていきます。 具体的には以下の書籍です。
まとめ
SRE の探求によって、SRE の具体的な実践例を学べました。 具体的な事例がまとめられた書籍は少ないですので、具体例を学びたい方には本書をお勧めします。 しかし、SRE を学ぶために読むには、SRE 本またはワークブックを読んだ方が良いと思いました。 同様に、すべての具体例を学ぶのは難しいので、一部だけに絞るかSRE NEXT 2023といったイベントへの参加をお勧めします。