概要
After.kt 2025に参加しました。 感想を記述します。
https://lycorptech-jp.connpass.com/event/372556lycorptech-jp.connpass.com
参加理由
Kotlin が好きなため、何かしらの知見が得ることを目的に参加しました。 また、Kotlin のイベントは貴重なのでなるべく参加できるようにしています。
セッション感想
「Kotlin でもシステムプログラミングがしたい!」
LINE ヤフーの Hayasaka さんによる Kotlin/Native を使ったシステムプログラミングのセッションでした。
Kotlin/Native で JVM なしでネイティブバイナリを生成し、低レイヤコンテナランタイムを自作した事例が紹介されました。 LLVM をバックエンドとして使用し、C の関数を直接呼べる点や、memScoped を使って C と Kotlin 間のデータ受け渡しを実現する方法が興味深かったです。 パフォーマンス面では、起動から終了まで 13ms(runc は 11ms)と実用的なレベルであり、バイナリサイズも 3.3MB と極端に大きくならない点が印象的でした。
最も驚嘆したのは、マルチスレッドでの制約(unshare が使えない、fork&GC による hang)を C で回避する工夫です。 Go の runc でも同様のアプローチが取られているとのことで、それを調べ上げる調査力や、バグの再現力などに驚かされました。 JVM 言語の Kotlin には、何かとパフォーマンス周りで課題があります。 それでも「システムプログラミングへの適性は Go 程度」という結論が導かれ、ワクワクするような内容でした。
「Kotlin プロジェクトを"再現可能"に保つ Gradle の lockfile と応用例の紹介」
LINE Digital Frontier の Honda さん(代理発表)による、Gradle の lockfile 機能についてのセッションでした。
Gradle の lockfile は認知度が 0.9%と非常に低く、デフォルトで有効でないことや BOM 文化の影響で知られていない現状が説明されました。buildscript-gradle.lockfile を使用することで依存関係を固定でき、再現可能なビルドを実現できます。
正直、内容はあまり理解できていませんが、プロダクションとテストで gradle 周りのつらみを lockfile で解決したことが興味深かったです。
「Lightning Talk by SanSan」
複数の短いトークがまとめられたセッションでした。 以下のような内容でした。
- Coroutines の挙動を追う
- Context Parameters
- kotlin-result
- Kotlin Playground
「パネルディスカッション」
LINE ヤフー、LINE Digital Frontier、SanSan のエンジニアによるパネルディスカッションでした。
以下の内容がトピックとして挙げられていました。私もカンファレンス運営に関わったことがあるので、カンファレンスの雰囲気やノベルティについては共感できる部分が多かったです。
- Kotlin Fest 2025 で興味深かったセッション
- 今後業務に活かしたい技術
- カンファレンスの雰囲気
勉強会の全体的な感想
After.kt 2025 は、Kotlin の実践的な活用事例から最新機能まで幅広いトピックが扱われた充実したイベントでした。 特に印象的だったのは、Kotlin/Native を使ったシステムプログラミングです。 発表内容ぐらいの解像度でプログラミングできたら楽しそうだと感じました。 同時に、その領域に到達するまでにどれぐらい勉強したのだろうという思いも抱きました。 結果として、今後のモチベーションにつながりました。
Kotlin コミュニティの技術的な深さと実用性への意識の高さを感じることができる勉強会でした。 直近では、Server-Side Kotlin Night 2025もありますので、そちらにも参加します。