概要
「ソフトウェア品質を高める開発者テスト改訂版アジャイル時代の実践的・効率的でスムーズなテストのやり方」を読みました。 感想を書きます。
前提
目的
前提知識
ソフトウェアテスト関連では以下の本を読んでいました。
読了時間
1 日 1 時間程度読み、 3 日間で読み切ったので、3 時間程度です。
感想
「知識ゼロから学ぶソフトウェアテスト【改訂版】」に引き続き、わかりやすい口語調で解説されており、すんなりと読めました。
全体的に開発者目線のテストが主題で内容のほとんどが上流品質とユニットテストについてです。どのようにして開発者目線で早い段階において品質を保証(Shift Left)できるのかについて解説してくれます。 特に、著者は境界値テストの説明で「このテストをちゃんとやっていれば、80%以上のバグはつぶせるかもしれません」と言い切るほどでした。自分は、境界値テストですら、言語化してテストしていないことに気がつき、テストに対する意識の甘さを再認識しました。 テストに関連して、リファクタリングやコードレビューについても触れられます。他書籍ではあまり触れられない部分なので、こういった観点でも開発者目線の部分が多かったです。 「知識ゼロから学ぶソフトウェアテスト【改訂版】」に引き続き自動テストについても、そのコストについて述べられています。自動テストの 5 段階を紹介しており、「キャプチャー・リプレイ」(線形スクリプト)のやり方については否定的です。「自動化で一番考えなければならないのはメンテナンス製です」という言葉はまったく考慮したことがなかったので印象的でした。
1 つ注意するのは QA 観点のソフトウェアテストの本ではないのでテスト技法や ISO/IEC 25010 の品質モデルを紹介する本ではないことです。 そのため、目的だった「品質観点からソフトウェアテストの知見を得る」は達成できませんでした。 テスト技法や品質について学びたい場合は他の本を選択した方がいいです。
次に関連で勉強すること
引き続きテストの知見を深めるために以下の書籍を読みます。
- 【この 1 冊でよくわかる】ソフトウェアテストの教科書 [増補改訂 第2版]
- ソフトウェアテスト技法練習帳 ~知識を経験に変える 40 問~(2 回目)
- ソフトウェア品質知識体系ガイド (第 3 版)
- ソフトウェアテスト技法
まとめ
- 開発者観点から品質を上げるソフトウェアテストについて学べる本だった
- 開発だけしていると、あまり考ることのなかった観点が随所に出てきた
- 自動テストにも考え方に段階がある。特にメンテンナンス性を考えられないといけない
- テスト技法や品質モデルについての本ではないことに注意