msksgm’s blog

msksgm’s blog

Webエンジニアです。日々の勉強記録、技術書感想、美術観賞感想を投稿します。

「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」感想

スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち

スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」にいってきました。 会場は東京都美術館でした。 会期は 2022 年 4 月 22 日(金)〜2022 年 7 月 3 日(日)です。

greats2022.jp

概要

以下は、公式サイトからの引用です。

スコットランド国立美術館は、上質で幅広い、世界でも指折りの西洋絵画コレクションを有する美の殿堂です。1859 年の開館以来、購入や地元名士たちの寄贈や寄託などによってコレクションの拡充を続け、世界最高峰の美術館の一つとなりました。 本展は、そのようなスコットランドが誇る至宝の中から、ラファエロエル・グレコ、ベラスケス、レンブラントブーシェ、スーラ、ルノワールなど、ルネサンス期から 19 世紀後半までの西洋絵画史を彩る巨匠たちの作品を展示します。 さらに、同館を特徴づけるゲインズバラ、レノルズ、ターナー、ミレイといったイングランド出身の画家に加え、日本ではなかなか見ることのできないレイバーン、ラムジー、グラントなどスコットランド出身の代表的な画家たちの名品も多数出品。 油彩画・水彩画・素描約 90 点を通じ、西洋美術の流れとともに、ヨーロッパ大陸と英国との文化交流から、英国美術がはぐくまれた様子を紹介する機会にもなることでしょう。 美術史に輝く巨匠たち(THE GREATS)の競演をお楽しみください。

「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」より引用

スコットランドの」企画展ではなく、「スコットランド国立美術館の」企画展のため、スコットランド出身以外の画家が描いた作品もあります。 美術的な流行に焦点を当てた企画展ではないので、大域的な美術の変遷を鑑賞できます。

感想

特に観たい作品もなく観に行ったのですが、存外楽しむことができました。 個人的には風景画が好きなので、コンスタブルを初めて知り一人お気に入りの画家が増えました。 コンスタブルの風景画は、他の画家の風景画と異なり自然の爽やかさよりも、青々しさを表現している印象を持ちました。 絵の木々には苔が生えていて、「素手で触れたくないな」と印象を持つほどには、植物の表現の仕方が印象的でした。 以下の記事にコンスタブルについてまとめられています。

bijutsutecho.com

続いて、人物画に対しては興味がなかったのですが、ミレイの「古来比類なき甘美な瞳」という作品も興味を持ちました。 詩的なタイトル(実際にある詩)に対してシンプルな構成のこの絵は、物語性を感じる以上に作者の詩に対する解釈を感じて面白かったです。

news.yahoo.co.jp

最後に、この展示会の目玉とも言えるチャーチの「アメリカ側から見たナイアガラの滝」のスケール感が良かったです。 2m50cm 以上の作品で、滝の臨場感が満点です。 以下に比較をしている人がいます(ただし、http 通信なので注意)。

kaiga-date.com

正直、「〜美術館展」といった系統は、似たような構成が多く若干飽きてきてしまっています。 今回も、宗教画から始まり風景画、肖像画印象派の作品へと移っていくような構成でした。 画家も数多くの作品を残した、コロー、モネ、レンブラントブーダンの作品をよく見かけます。 それらが原因で新鮮味がなく飽きてきたのを実感しています。 特に宗教画の事前知識がないので、音声ガイドがないと意味を理解できない場合が多いです。 これらを解消するためには、目的意識を持っていくか、美術史に対する前提知識を増やす必要があると思いました。