msksgm’s blog

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Webエンジニアです。日々の勉強記録、技術書感想、美術観賞感想を投稿します。

Engineers in VOYAGE ― 事業をエンジニアリングする技術者たち

「Engineers in VOYAGE ― 事業をエンジニアリングする技術者たち」[株式会社 VOYAGE GROUP 監修 (著), 和田卓人 (編集) , 2020]を読みました。

感想

エンジニア書籍大賞に選ばれていたので読みました。

VOYAGE GROUP のさまざまな事業における、ローンチ時の開発の進め方、成長させていくにあたっての運用の仕方、技術的負債の返済方法などが具体例で紹介されている書籍です。 t_wada さんの質問に対して VOYAGE GROUP の社員の方が答えていくという形式で本書籍は進んでいきます。

VOYAGE GROUP は創業してから 20 年ぐらいたつため、技術的負債(膨大な数のテーブル、参照されているかわからないソースコードなど)が溜まっていたり、ここ数年の新規サービスをどのようにスケールしていくかが問題点として挙げられていました。 ドキュメントを作成するとメンテナンスが必要なため、あえて作成せずにイシューで管理するようにしたり、STG 環境を必要としない開発体制を作ったり、パッケージの更新は毎週おこない新しい機能にキャッチアップできるようにしたりと、さまざまな創意工夫を知ることができます。

個人的には「ドキュメントを作らずにイシューだけで管理する」というスタイルは、適切に管理することができれば、ソースコードを編集した意図を記述するする、読み取る、管理する、能力が身につきそうなので非常に参考になりました。

ベンチャーで働いているエンジニアでも、大企業で働いているエンジニアでも、実際にこの取り組みを取り入れるかは別として技術的負債の返済方法と新規事業のスケール方法を過去の事実をもとにわかりやすく記述されているため、読み物としてとてもおすすめです。