「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜ーモネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガンの巡回展」にいってきました。
イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜ーモネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガンの巡回展
「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜ーモネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガンの巡回展」は、東京駅の 三菱一号館美術館で開催されました。 会期は 2021 年 10 月 15 日(金)〜2022 年 1 月 16 日(日)となっています。 時間は1時間30分ほどでしたが、開演2日目で混んでいたので12月ごろにはもっと早く見切ることができると思います。 部屋のスペースと収容している人数の不釣り合いな感じがしたので、すこし気になるかもしれません。
作品 概要 感想
以下の 4 つのセクションで構成されています
- 水の風景と反映
- 自然と人のいる風景
- 都市の情景
- 人物と静物
時系列で紹介されているわけではなく、それぞれのテーマごとに印象派が描いた作品が並べられています。 コロー、ブーダン、ゴッホ、モネ、セザンヌ、ピサロなどと、印象派の有名な画家たちの作品が数多くならんでいます。
セクション1とセクション2は、印象派でよくみる風景画が展示されています。 コローは森や川など自然の表現がとてもうまく、ブーダンは空の表現が卓越しています。
モネは、代名詞ともいえる「睡蓮」が複数個並んでいます。 どうやら「睡蓮」は連作だったらしく、季節に応じて表現を描きわけ、気に入らなかったら個展の締め切りを延長してもらって描き直したエピソードがあります。
セクション3の「都市の情景」はそれまでとうってかわって 18 世紀末から 19 世紀初頭と近代的な様相がみうけられました。 人工物や工場が自然のなかに組み込まれ一種の風景画として成り立っていたり、都市化が進んだパリの街を描いていたりと、よく紹介される印象派の作品とは異なります。
最後にセクション4では「人物と静物」がテーマとなっています。 印象派において、静物画の印象はなかったのですが、風景画と同様に印象派が評価を打開しようとしたジャンルの一つみたいです。 たしかに、普段ならう色の塗り方とは手法を取っている感覚がありました。 しかし、正直にいうとは静物画がボンヤリと描かれている印象があって、あんまり感銘を受けませんでした。
感想 まとめ
「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜ーモネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガンの巡回展」では、4つのテーマに即した印象派の作品が揃えられていました。 数多くの作品を残した著名な画家(コロー、ブーダン)が多く占めているので、他の展示でみたことがある人にとっては少し退屈に感じるかもしれません。 それでも、印象派が生まれた要因である伝統的な表現方法を打破しようとした箇所をみることできる展示で満足することができると思います。