STEPS AHEAD: Recent Acquisitionsにいってきました。
STEPS AHEAD: Recent Acquisitions について
STEPS AHEAD: Recent Acquisitions は、アーティゾン美術館で開催されました。
会期は 2021 年 2 月 13 日(土) ~ 9 月 5 日(日)となっています。
Instagram で鮎川龍二くんが紹介していたことから、いくことにしました。
5月時期の緊急事態宣言により一時期休館していましたが、なんとかいくことができてよかったです。
作品 概要
14 のセクションにわけて石橋財団が収集した作品を展示するコレクション展です。
14 のセクションはそれぞれ
- 藤島武二の<<東洋振り>>の日本、西洋の近代絵画
- キュビスム
- カンディスキーとグレー
- 倉俣史郎と田中信太郎
- 抽象表現主義の女性画家たちを中心に
- 瀧口修造と実験工房
- デュシャンとニューヨーク
- 第二次世界大戦後のフランスの抽象美術
- 具体の絵画
- オーストラリアの美術~アボリジナル・アート
- 日本の抽象画
- 石橋財団コレクションの超高精細スキャニングプロジェクト
- アンリ・マディスの素描
- 芸術家の肖像写真コレクション
となっています。
主に 19 世紀から 20 世紀のアートの変遷を収集しているので、キャビスムやコンポジション、ポロックなどの絵画作品が収集されているほか、ヂュシャンの近代アートも展示されている内容となっています。
他にも、日本人画家たちの作品が多く取り揃えられていたり、オーストラリアの美術が展示されていたり、彫刻が展示されていたり、こだわりをもって集められた内容となっています。
感想
個人的によかった3点ついて列挙していきます
書籍「13歳からのアート思考」で紹介された画家の作品が多数出品されている
STEPS AHEAD: Recent Acquisitions では
などといった、「13歳からのアート思考」で紹介されていた、アートの固定概念を壊したアーティストたちの作品が多数展示されています。
具体的には、一つの絵画に複数視点を持たせたキュビスムの作品や、具象物を描かないカンディスキーの「コンポジション」、新たなアートの定義に対して物議を醸し出すことに成功したマルセル・ヂュシャンの作品たち、絵画はなにかを書くものから、絵具そのものを対象としたポロックの「ナンバー」、写実的以外に絵の価値を考えたマティスの作品などです。
自分は、「13歳のアート思考」読了後に来館したため、教科書にでてきた作品が目の前にあるような楽しみ方をすることができました。
西洋美術に影響を受けた日本人画家たちの作品
黒田清輝や藤島武二などといった、西洋美術を取り入れて日本美術を盛り上げようとした人たちの作品も多く展示されています。
構図や描き方などは、西洋のそれを真似ているのですが、やはり明確な違いがあり、遠目で観ても日本人が描いたものであるとわかります。
浮世絵などの影響で光ではなく線で描いていた日本人たちが、今までの描き方を試行錯誤させながら取り入れていったことがわかります。
西洋の良さを取り入れながら自分なりの答えを出そうとしていた日本人画家の作品を楽しむことができました。
時代の変遷に従いながらも作られて行った作品たち、など
上記で紹介した作品たち以外にも、「抽象表現主義の女性画家たちを中心に」、「第二次世界大戦後のフランスの抽象美術」、「オーストラリアの美術~アボリジナル・アート」、「日本の抽象画」などといったセクションでそれぞれの特徴を掴むことができるのでおすすめです。
特に、アボリジナル・アートは他の作品にない文化を感じとることができる作品となっていました。
まとめ
STEPS AHEAD: Recent Acquisitions では、全体的に「13歳のアート思考」で紹介されていたアーティストの作品が展示されており、「読んだけどどこの美術館にいけばいいかわからない」といった人に是非進めたい内容となっています。
まだ読んでいない人も読んでからいくとより楽しめるとおもいますし、本展示会を楽しんだ人なら、この書籍も楽しむことができると思いました。
また、展示会も全体を通して様々な時代の作品を集めているため、始めた美術館にいく人にもわかりやすく親やすい内容となっていると思いました。
ぜひ、一度行ってみてください。